合格者の声

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2022/12/23

【経営承継アドバイザー】株式会社宇土取締役 川口 博史さん 『事業承継』を補助金でサポート!承継前の磨き上げで次世代への円滑なバトンタッチをお手伝い。

株式会社宇土取締役
川口 博史さん
2022年2月認定

『事業承継』を補助金でサポート!承継前の磨き上げで次世代への円滑なバトンタッチをお手伝い。

まずは現在のお仕事についてお聞かせください。

株式会社宇土の取締役を務めています。こちらはもともと妻の親父さんの会社でして、休眠していたところを13年前に妻が再開しました。主な事業として学習塾の運営、英語コーチング、そして私が中小企業診断士の取得をきっかけに始めた補助金コンサルを行っています。

補助金のなかでも特に、事業再構築補助金・ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金を中心に扱っています。また、妹が社会保険労務士として開業しているため、提携事務所として助成金はそちらに回します。

補助金コンサルとは、具体的にどのようなことをされているのですか?

申請支援です。メインの業務は『事業計画書の作成』です。お客様は中小企業の経営者がほとんどで、何かチャレンジしたいっていう想いがあっても資金調達で苦しんでいるという経営者の方が多いです。まずは「その会社はこれから何をしたいのか」、それに対してどのような補助金が適していて、対象となる経費や受け取れる補助金の額はどのくらいなのかなどをまず案内していきます。最終的には審査で『事業計画書』が必要となりますが、中小企業の経営者の方はいきなり事業計画書を書けと言われても難しいので、丁寧にヒアリングをしながら一緒に書いていくことになります。その際にコンサルタント側が勝手にストーリーを作るのではなく、経営者の意思を尊重し、一緒にビジネスモデルを構築していくことが必要です。

前職はIT企業にお勤めということですが、その際に中小企業診断士を取ろうと思ったきっかけを教えてください。

私のベースには“教育”がありまして、基本的に投資の費用対効果が一番大きいのが“教育”だと考えています。ですのでIT企業にいたことはあまり関係がなく、そのとき関心があったという理由で勉強を始めました。

その後にもっと体系的に学びたいという気持ちがありましたので、日本工業大学専門職大学院の起業第2創業コースへ進学しました。各大学院によってカラーはあると思うのですが、私が学んだ日本工大は中小企業にフォーカスをしていて、実際に中小企業や子会社を立ち上げようという方が学びに来ていて刺激的な環境でした。また子会社を立ち上げるためのノウハウや事業の再構築を学ぶために来られている方もいらっしゃいました。大学院時代のご縁で、補助金申請支援のお仕事もいくつか紹介をしていただいています。

「経営承継アドバイザー資格」を取得した目的は何でしょうか?

今後、事業承継の領域に業務を広げていきたいというのが一番の理由です。補助金コンサルティングもコロナ禍で引き合いが多いのですが、それもいずれ落ち着いてきます。そうなると次の日本のテーマとして『事業承継』が大きな課題になってきますので、補助金と絡めながらうまくこの領域に手を伸ばしていきたいと資格取得を決めました。

まだ準備はそこまで進んではいないのですが、M&Aの案件に対応することになりまして、事業を売却する側のサポートをする予定です。

経営承継アドバイザー資格認定講座を受講してみていかがでしたか?

中小企業診断士の勉強のなかに『事業承継』の内容はほとんど入っていなかったので、体系的に学べたという意味で良かったと思っています。

特に「これまでの事業承継」の話と「これからの事業承継」の話があって、これからは承継する人にとって承継したいと思われるように企業を磨き上げて価値を高めていくことが重要であるという内容は、私が関わっている補助金コンサルティングとつながる話で大きく共感しました。「もうとにかく手放したい」という会社と「承継する人、会社に残る人が気持ちよく働ける場として存続する、そのためにもっと魅力的にしよう」という会社とでは全く違います。

事業承継には、第一に「親族内承継」があって、さらに「従業員承継」もあります。悪い例えですが、親族にしても従業員にしても、近くで見ているからこそ継ぎたくないということもあるわけです。そこを経営者がやる気を出してやりがいのある会社/社会に役立つ会社にしていき、事業を継いでいきたい/買いたいと思う人がでてくるようにすることが大事だと思います。

川口さんの支援者としての強みはどのあたりになりそうですか?

やはり補助金コンサルティングで相手の意向を汲みながら事業計画を作る支援をやっているということだと思います。経営者と対話しながら一緒に事業計画書を作っていき、事業の強みや弱みもしっかりと把握したうえで事業計画を作成し補助金を投入していけば、数年で大きく企業価値を上げることができます。

事業承継の支援についてはお客様の業界や業種などは絞っていく予定ですか?

基本的には私が一番長く勤めていたのが製造業向けのIT企業ですが、事業承継の現状を鑑みて業種を絞るというより1つでも多くの企業がハッピーになれるように自分のやれることをやる予定です。そういう意味で特に今は業界を絞ることは考えていません。その業界のプロはお客様である社長自身ですので、私は「その業界について素人です」と最初に言っちゃうことが多いです。逃げているわけではなくて社長をリスペクトしたうえでの本心です。そのうえで社長としっかり対話することが大切だと思います。重要なのは、客観的な第三者の立場で何が言えるかだと思っています。企業の根底は「儲かる仕組みを作りましょう」ということで、そこは業界や業種に違いはないので、しっかりと専門家という立場で社長とは異なる視点でアドバイスができればと思っています。

最後に、川口さんの今後の抱負を教えてください。

事業承継の領域はまだわからないことばかりで、正直やってみなきゃわからないというのが本音ですが、日本には「このままではもったいないな」という会社がいっぱいあると思いますので、それらを少しでも良い形で次世代にバトンタッチするようなお手伝いができれば幸せです。