【企業】テーマ4:コミットメント戦略②
DATE26.08.03
皆様、こんにちは。資格の学校TACで、企業経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(担当:企業経営・生産管理)をしている、中小企業診断士の三枝元です。
前回に引き続き、「コミットメント戦略」について述べたいと思います。
コミットメント戦略の注意点
コミットメント戦略の目的は、「自らの行動を縛る(あるいはその結果、他者を牽制する)」ことにありますから、環境変化に応じた柔軟な対応が取りにくくなります。
また、自らのコミットメント(意思表示)について信用されていないと効果がありません。
例えば、前回取り挙げた価格競争けん制で、他社が低価格を仕掛けた場合、必ず自社も応じるという姿勢を明らかにしたとしても、「どうせ値下げしないだろう」と他社に見透かされていては、他社の低価格攻勢のけん制にはなりません。
個人で使えるコミットメント戦略
個人レベルでも、あえて自分を「後戻りしにくい状況」に置くことで目標達成を促すコミットメント戦略は有効です。
例1:周囲への目標宣言
「今年中に資格試験に合格する」「10kg減量する」などを家族や同僚、SNSで公表します。
達成できなかった場合、「かっこ悪い」といった心理的圧力が生じるため、行動を継続しやすくなります。
例2:先にお金を払う
資格学校、スポーツジム、英会話教室などの受講料を前払いします。途中でやめるともったいないため、継続の動機になります。
例3:予定を先に固定する
試験の受験申込を早めに済ませる、旅行や発表会の日程を決める、他者に対し締め切り日を自ら設定するといったことです。締切や本番の日が決まることで、準備せざるを得ない状況を作ります。
なかなか貯金ができない場合に、定期預金で給与天引きにしてしまうのもこの例です。「今月だけやめよう」という誘惑を断ち、長期の資産形成を継続させます。
例4:仲間や伴走者をつくる
勉強会への参加、ランニング仲間との約束、コーチやメンターへの定期報告などです。「約束を破りたくない」という心理的圧力が行動の継続を後押しします。
なかなか望ましい行動が継続しないという方は、コミットメント戦略を考えてみるとよいでしょう。
企業経営アドバイザー検定試験講座講師
三枝 元