ごえんをつなぐコラム

年金相談が無料でできる場所がある!?

DATE20.09.16

みなさま、こんにちは。社会保険労務士の原田 悠太郎です。

 

突然ですが、みなさまは年金事務所で個別の年金相談を受けることができることをご存知ですか?しかも、無料で。

 

この個別の年金相談は、年金請求についての相談はもちろん、年金記録の確認、年金見込額の確認、さらには指定の条件における年金見込額の試算など、要望に応じて幅広く対応しています。

 

例えば、59歳会社員の方。勤務中の会社では60歳が定年に設定されていて、60歳からは嘱託職員という肩書で再雇用となる予定です。しかし、契約形態が変わるため、給与形態が月給制から時給制に変わるとのことで、本人の希望により勤務時間・勤務日数を選べるとのこと。そこでこの方は悩みます。

 

「給与が下がるから、天引きされる社会保険料の額が高くなると、給料の手取り額が下がることになる。それならいっそ、社会保険に入らなければいいのかな?でも、社会保険の加入って、希望で選択できるものじゃなかったような。それに、社会保険から抜けると、国民年金の保険料を納めなきゃいけないのかな?うーん、よくわからん!」

 

こういった漠然とした状態での相談であっても、年金事務所の窓口でアドバイスを受けることができます。

 

この場合であれば、社会保険に加入することとなる要件から、天引きされることとなる社会保険料の見込額、そして新給与に基づいて厚生年金に加入した場合、果たしていかほどの年金額として反映されるのか、さらには年金受給と給与の兼ね合いについてなど、これからの職業生活と年金生活への全般的なアドバイスを受けることができます。ちなみにこれらのシミュレーションは、その相談者本人の年金記録を参照しながら行うため、かなり正確な額の試算をすることができます。

 

また、比較的年齢の若い方であっても、自分の年金記録を確認してみると、「学生時代に未納期間があった」「転職の合間に未加入期間があった」というような事実が発覚することもあります。場合によっては早めに対応することにより、未納期間や未加入期間の記録を埋めることもできますので、少しでも気になる方は一度、年金事務所に相談してみてはいかがでしょうか。

 

ただしこの年金相談、原則として予約制となっていて、年金事務所によっては予約が長らく埋まってしまっていることもありますので、事前に余裕を持って年金事務所に問い合わせをすることをお勧めいたします。

ちなみに、当日に直接年金事務所に受付をしに行くこともできますが、数時間待ちになる、ということもありますので、当日受付の場合はある程度の覚悟が必要かもしれません。

 

 

社会保険労務士

原田 悠太郎

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