【企業経営】アサエルの購買行動類型
DATE25.07.04
皆様、こんにちは。資格の学校TACで、企業経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(担当:企業経営・生産管理)をしている、中小企業診断士の三枝元です。
今回はアサエルの購買行動類型について取り上げます。
アサエルの購買行動類型とは
消費者の関与(商品に対する関心・興味)とブランド間の知覚差異(同じカテゴリーの商品や各ブランドの知識レベル)がブランド選択に与える影響を、情報処理過程の違いにより4つに類型化したものです。
①情報処理型:関与が高く、ブランド間の知覚差異が大きい場合で、複雑な情報処理を伴う購買行動
まず、知識が豊富な消費者はブランド間の差異を認識します。さらに関与が高い場合は、ブランド間の違いを様々な観点で分析・評価して、それらのバランスから購買ブランドを決めるような、複雑な情報処理を行います。
②不協和音解消型:関与が高くブランド間の知覚差異が小さい場合の購買行動
「あっちにしておけばよかった」など、消費者は購買後に何らかの後悔を感じるといわれます(認知的不協和)。関与が高くてもブランド間の違いを認識していない(知識レベルが低い)場合は、どのブランドを買えばよいか分からないので、あとで選択を後悔しても言い訳ができるように、とりあえず人気の一番高いものを買う傾向があります。
③バラエティー・シーキング型:関与が低く、ブランド間の知覚差異が大きい場合の購買行動
商品に対する知識があり、商品間に違いがあることを認識している場合には、いろいろなブランドを試しに買いまわる行動(バラエティー・シーキング)が見られます。
④慣性型購買行動:関与が低く、ブランド間の知覚差異が小さい場合の購買行動
関与が低い場合はカテゴリー自体に無関心です。そのため、どの商品も同じようだと感じている場合には、習慣的に「いつもの」ブランドを選びます(日常的反応行動)。
商品開発やマーケティングでは、自社が展開するカテゴリー商品について、消費者がどのような行動パターンを取るのか知る必要があります。その際にアサエルの購買行動類型が役に立つでしょう。
企業経営アドバイザー検定試験講座講師
三枝 元