【DX】みんなの困りごとの話② ~ マーケティングツールに24時間365日働いてもらおう ~
DATE25.12.18
皆様、こんにちは。資格の学校TACで、DX経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(実践編)を担当している、中小企業診断士・ITコーディネータの木佐谷康です。
みんなの困りごとシリーズ第2回のテーマは、集客や販売促進のキーとなるマーケティングに関する困りごとです。
ツールの特性や強みを理解する
創業間もない方やマーケティング施策を始めたばかりの方から多く寄せられる質問が、「どこから始めたらよいか分からない」「いろいろ試しているが効果が現れない」というものです。
かつては、低コストの販促手法といえばチラシやショップカードなどが主流でしたが、今ではホームページやSNS、動画など、無料で始められるツールが数多くあり、選択方法や使い方に戸惑っている事業者が少なからずいらっしゃいます。
そのような際に考えたいのが、マーケティングツールの特性や強みを理解したうえで選定することです。マーケティングツールは、その成り立ちや利用者の属性などから、それぞれ強みが異なっています。
ホームページは、自社が訴求したいコンテンツを常に届けてくれるメリットがありますが、SNSのような口コミを広げる機能は多くを期待できません。一方、SNSではインパクトのあるメッセージは時間とともに流れてしまうので、常に同じ内容を伝えたい場合には工夫が必要です。
また、SNSの中でも、Facebookはビジネスユーザが多い、Instagramは20~40代の女性中心など、メインとなるユーザ層が異なっており、自社のターゲット層に合わせて選択する必要があります。
近年は、Google Mapを利用した集客の効果が高いと言われていますが、意図的に悪い口コミが投稿されることもあり、訂正や反論が難しいと言われる医療系ではあえて利用しないという方もいらっしゃいます。
中小企業では、さまざまなマーケティングツールを併用して、それぞれの適性に合わせたメッセージを訴求していくのはハードルが高いので、自社の商品の特性やターゲットに合わせて適切なツールを利用しましょう。
マーケティングツールに24時間365日働いてもらおう
デジタル化のメリットは、効率化や省力化のほかに、24時間365日働いてくれるという効果も大きいです。マーケティングツールをうまく活用することで、24時間365日の顧客対応や予約受付などを実現できます。
MA(Marketing Automation)ツールは、マーケティング施策の自動化を目指して開発されたツールです。Eメールの配信とWebサイトへの集客を通じて、潜在顧客を見込顧客に育てる目的で利用されています。
配信したEメールの開封やリンクのクリック、Webページの滞在時間などが可視化でき、顧客の行動やWebサイトへの訪問回数などに合わせて新たなEメールを配信して関心度を高めることができるため、24時間365日対応の営業マンとして利用できます。
カスタマーサービスの分野では、チャットボットの利用が広がっています。チャットボットは、ホームページやSNS上に設置するチャット形式のフォームで、営業時間外の商品に関する問い合わせなどにリアルタイムで自動対応してくれるツールです。
あらかじめ入力したシナリオによって回答するシナリオ型のほか、機械学習により回答するAI型も増えており、24時間365日対応による顧客満足度向上が期待できます。
また、飲食や美容などの予約型のビジネスでは、予約管理システムを利用して24時間365日の予約受付を実現できます。仕事終わりや自宅でくつろいでいるときなど、思い立った時に空き状況が確認でき、その場で予約できれば、販売機会のロスが削減できます。
DX経営アドバイザー講座講師
木佐谷 康