【企業】学習する組織、共感する組織、自走する組織
DATE25.12.08
皆様、こんにちは。資格の学校TACで、企業経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(担当:企業経営・生産管理)をしている、中小企業診断士の三枝元です。
変化の激しい時代において、組織が持続的に成長し、イノベーションを生み出すためには、学習する組織、共感する組織、自走する組織が求められるといいます。
学習する組織、共感する組織、自走する組織
『だから僕たちは、組織を変えていける』(斉藤 徹)で紹介されている、学習する組織、共感する組織、自走する組織から考えてみます。
学習する組織とは、常に変化する環境に対応するため、組織全体で学び、自己改革を続ける組織です。個々のメンバーの自己研鑽により組織全体の成長につなげます。
共感する組織とは、多様なメンバーの考えや価値観を尊重し、共感し合う関係性を築く組織です。心理的安全性が高く、自由に意見を述べたり、創造的なアイデアを生み出したりできる文化が育まれます。
自走する組織とは、指示命令に頼るのではなく、構成員一人ひとりが主体的に考え、行動し、成果を上げる組織です。上司の承認を待つことなく、自ら課題を見つけ、解決策を実行します。
「自走する組織」を実現するには、「学習する組織」と「共感する組織」であることが前提となります。
それぞれの組織で求められるリーダーシップ
「学習する組織」で求められるのは、メンバーを支援し、コラボレーションを促し、組織が目指す成果に導く「サーバントリーダーシップ」です。これには、傾聴、共感、奉仕の精神が求められます。
具体的には、メンバーの意見を真摯に聞き、相手の立場に立って物事を理解し、信頼関係を築きます。その上で、組織の目標達成のためにメンバーの成長を促し、自主性を尊重しながら、必要なサポートを提供します。
「共感する組織」で求められるのは、正直に素直に信念を貫き、社員、顧客、社会と共感する「オーセンティックリーダーシップ」です。
これには、リーダー自身の価値観や信念に基づく行動、正直さ、信頼関係の構築、自己管理能力などが求められます。具体的には、自己の長所・短所を理解し、倫理観を大切にし、メンバーと誠実な関係を築きながら、常に成長し続ける姿勢が重要です。
「自走する組織」で求められるのは、リーダーを固定せず、適材適所で、自然発生的にリーダーとフォロワーを循環させる「シェアドリーダーシップ」です。
これには、共通の目的や情報の共有、メンバー一人ひとりの主体性と責任、心理的安全性の高い組織風土、そして互いをサポートし合うフォロワーシップが求められます。
<参考『だから僕たちは、組織を変えていける(斉藤 徹)』>
企業経営アドバイザー検定試験講座講師
三枝 元