ごえんをつなぐコラム

【年金】4月から国民年金は月17,920円に― 実は「自分で払う人」は限られている

DATE26.04.13

こんにちは。ファイナンシャルプランナーの横川由理です。

4月から国民年金保険料が引き上げられました。「年金はみんなが同じように払っている」と思っていませんか。

今回のテーマは、国民年金保険料」についてです。

2026年度の国民年金保険料は、月額 17,920円 になります。
2025年度は 17,510円 でしたから、410円の引き上げです。

なお、国民年金保険料は毎年自由に決められているわけではありません。

保険料は 消費者物価指数などをもとに毎年度調整されます。物価が上昇すれば保険料も上がり、逆に物価が下がれば保険料が下がる可能性もあります。

実は年金制度は、保険料だけでなく将来受け取る年金額も物価と連動するようになっています。このように、年金制度は物価と密接に結びついた制度なのです。

国民年金は20歳以上60歳未満のすべての人が加入する制度ですが、保険料の負担の仕方は、皆同じではありません。ここで知っておきたいのが、年金制度における 第1号・第2号・第3号被保険者という区分です。

まず 第1号被保険者 は、自営業者、フリーランス、学生などです。国民年金の保険料を 自分で納める人です。

次に 第2号被保険者 は、会社員や公務員、あるいは要件を満たしたパート勤務の方です。給与から厚生年金保険料が天引きされ、その中に国民年金の保険料も含まれています。保険料率は18.30%で、労使折半で支払います。

そして 第3号被保険者 は、第2号被保険者に扶養されている配偶者です。年収が130万円未満など一定の要件を満たしていれば、保険料を納めなくても、国民年金保険料を納めているものとして扱われます。

厚生労働省によると、公的年金被保険者数は、2024年度末現在で 6,757 万人。その内訳は:
第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む):1,368 万人
第2号被保険者:4,748 万人
第3号被保険者数:641 万人

つまり、国民年金保険料を自分で納めている人はおよそ2割程度ということになります。タイトルにあったとおり、「自分で払う人」は実は限られているのです。この第1号被保険者の方にとって知っておきたいのが、国民年金の前納制度。これは、一定期間の保険料をまとめて納めることで割引を受けることができます。

2026年度の前納額は次のとおり。
6か月前納(口座振替)は 106,300円 で、毎月納める場合より 1,220円の割引
1年前納(口座振替)は 210,530円 で、4,510円の割引
2年前納(口座振替)は 417,150円 で、17,370円の割引

なお、クレジットカードでの前納の保険料額は現金納付と同じ金額になります。

前納制度を利用するには、年金事務所に申出を行う必要があります。口座振替による前納制度の申出は、マイナポータルからオンラインで手続きが可能です。

このように、国民年金の保険料は、単に「いくら支払うのか」というだけではなく、自分が第何号被保険者なのか、第1号被保険者の場合は、どのように納めるのかといったしくみまで理解することが大切だとわかります。

年金制度は難しいと思われがちですが、制度のしくみをひとつずつ整理していくと、見え方が変わってきます。ニュースや制度改正を「なんとなく聞く」だけでなく、その意味を理解できるようになると、年金制度はぐっと身近なものになるはずです。

年金を知ることは、自分の老後だけでなく、社会保障制度を理解することにもつながります。社会保険料制度が理解できると、老後費用の目安も立てやすくなり、ライフプランも考えやすくなるでしょう。ぜひ学びの第一歩として、年金制度を深く知ることから始めてみてください。

 

ファイナンシャルプランナー
横川 由理

 

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