みんなの困りごとの話⑥ ~ 「ゆるブラックに注意!」「人材育成で動画を活用」~
DATE26.04.20
皆様、こんにちは。資格の学校TACで、DX経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(実践編)を担当している、中小企業診断士・ITコーディネータの木佐谷康です。
みんなの困りごとシリーズ第6回のテーマは、人事管理や教育など総務・人事に関する困りごとPart2です。
労働環境がよいホワイト企業も注意が必要
長時間労働やハラスメントといった劣悪な労働環境で従業員を働かせるブラック企業は言語道断ですが、労働環境に問題ないホワイト企業も注意が必要なのが、「ゆるブラック」です。
ゆるブラックとは、労働環境自体はホワイト企業のように悪くないのですが、仕事のやりがいが低く、成長機会が少ないことから、優秀な人材が将来性に限界を感じて離職していく環境です。
ハラスメントや部下の負担を上司が意識しすぎてしまう余り、短納期の仕事や責任の大きい業務を若手に任せない状態が続くと、優秀な人材ほど、仕事が簡単すぎる、スキルアップできないと感じてしまいます。
ワークライフバランス重視で適度に仕事ができればよいと考える従業員には居心地がよくても、自身の市場価値を高めて成長したいと思っている意識の高い人材にとっては、キャリアパスが限定されると考えて転職を決断する要因となります。
こうした従業員の価値観や適正に合わせて職場や業務内容を割り振る際に有効と言われているのが、タレントマネジメントシステムです。
タレントマネジメントシステムには、以下のような3つのメリットがあります。
1. 人材データの一元管理と適材適所の配置
従業員が持っているスキルや資格、経験などのほか、過去の評価や本人の志向、価値観などの情報を一元管理することで、適材適所の人員配置や戦略的な活用ができます。
2. 採用から育成・評価までのプロセス管理
全従業員の人材データを分析することで、自社に不足している人材の採用やスキルの取得などを戦略的に計画し、目標設定や評価などで育成プロセスを管理できます。
3. 従業員のエンゲージメントの向上
自分の志向に合わせてキャリアパスを設定することで、個々のキャリアプランが可視化でき、モチベーションの向上につながります。
トレーニングや教育は動画が効率的かつ効果的
新卒採用を中心に、近年重要視されているのが「人材育成」です。就職したい企業を選ぶ際の条件に関する調査でも、仕事のやりがいや業績の安定などと合わせて人材育成や教育制度が上位に入っています。
中小企業の人材育成や教育はOJTが中心で、マニュアルを使ったトレーニングや技術指導などは敷居が高いかもしれませんが、マニュアル作成の時間や手間がかけられない時に活用したいのが動画です。
OJTで指導している場面を動画に収めれば、あとから何度でも確認できます。集合教育や研修などを動画にして、参加できなかった従業員にも閲覧してもらえば、時間に捉われずに教育できます。動画は目で見て、耳で聞いて実際の場面に沿った環境で再現できるので、学習効果も高くなります。
動画を活用したeラーニングツールの中には、進捗や学習履歴が管理できるLMS(Learning Management System)の機能を併せ持つ製品もあるので、誰がいつ教育を受けているのか管理でき、タレントマネジメントシステムのような使い方もできます。
また、マニュアルや手順書を作成する際は、教えてもらう側のメモを活用するのもポイントです。教える側が作成するには時間と手間が障害になりますが、教えてもらう側が作成したメモを活用してマニュアルとして仕上げていけば、時間短縮につながります。
DX経営アドバイザー講座講師
木佐谷 康