ごえんをつなぐコラム

【相続】ペットは、相続財産なのか?

DATE26.06.19

こんにちは、ファイナンシャル・プランナーの藤原です。

今回のテーマは、「ペットの財産評価」です。

ペットは「物」扱いとなる

法律(民法)においては、動物は基本的に「物」扱いとなります。

ですので、たとえ家族同様に可愛がっているペットであっても、(抵抗を感じる人も多いとは思いますが)それは飼い主が所有する「物」として扱われることとなります。

すなわち、犬や猫などのペットを飼っている人が亡くなり、そのペットを相続や遺贈によって引き継いだ場合、そのペットは相続財産となるのです。
そして、そのペットに財産価値が認められると、相続税の課税対象となります。

ただ、ペットに財産価値が認められるケースは少なく、ほとんどの場合、そのペットに対して相続税が発生することはないでしょう。
その理由は、以下に述べる「財産評価」のルールにあります。

ペットの財産評価は?

相続税における財産評価額は、財産評価基本通達の定めによって評価した価額によります。
そして、その財産評価基本通達の中にある「牛馬等の評価」は、以下のとおりです。

[牛馬等の評価]
牛、馬、犬、鳥、魚等(以下「牛馬等」という。)の評価は、次に揚げる区分に従いそれぞれ次に揚げるところによる。
(1)牛馬等の販売業者が販売の目的をもって有するものの価額は、前項(※)の定めによって評価する。
 (2)(1)に揚げるもの以外のものの価額は、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。
※筆者注:前項とは[棚卸商品等の評価]のことです

一般家庭において、「ペットを相続(遺贈)で引き継いだ」といえば、上記(2)のケースでしょう。
すなわち、ペットの財産評価は「売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価」となり、これは言い換えれば、「もし売るとしたら、相場としては、これくらいの金額でしょう」との価額となるわけです。

多くの場合、評価額は0円

しかし現実には、(通常の)犬や猫などのペットを、いくらかの金額で売ることは、極めて難しいでしょう。
身内や友人・知人などが無償で引き取ってくれればよい方で、むしろ、費用を負担して保護団体や施設に引き取ってもらうこととなるケースがほとんどでしょう。

すなわち、売るときの相場などないと言えるので、その評価額は0円との見積もりとなります。
ですので、ペットを引き継いだとしても、ほとんどのケースでは、その財産価値はなく、そのペットに関しては相続税が発生することはないと言えるでしょう。

財産価値が認められるケースとは?

もっとも、明確に市場価格があるような血統書付きの高級ペットや希少種であれば、話は別です。
その場合は、その市場価格(相場)に基づいて評価することとなるので、他の相続財産や相続人等の状況によっては、相続税が発生する可能性があるでしょう。

また、そのペットが犬や猫などではなく、昆虫やヘビ、カメといった場合、それほど高額ではなくても、比較的売却しやすいと思われます。

その場合、もし買取ってくれるところがあれば、その見積額を評価額としてもよいと考えられます。
そして、いくらかの買取価格がつけば(財産価値が認められれば)、やはり相続税が発生する可能性があるわけです。

 

ファイナンシャル・プランナー
藤原 久敏

 

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