ごえんをつなぐコラム

【DX】みんなの困りごとの話⑧ ~ コミュニケーションツールは特徴を理解して選ぶ ~

DATE26.06.18

皆様、こんにちは。資格の学校TACで、DX経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(実践編)を担当している、中小企業診断士・ITコーディネータの木佐谷康です。

みんなの困りごとシリーズ第8回のテーマは、コミュニケーションやコラボレーションに関する困りごとです。

Eメールの弱点を理解する

中小企業に最も普及しているコミュニケーションツールといえば、Eメールが挙げられると思います。多くの企業で従業員にはメールアドレスが付与され、社内外を問わず多くのメッセージがやり取りされています。

一般社団法人日本ビジネスメール協会が1,462名のビジネスパーソンを対象に行った「ビジネスメール実態調査2025」では、1日の平均メール送信数は12.33通、受信数は52.27通にのぼり、送受信にかかる時間は約2時間26分というデータも報告されています。

多くの人が利用しているEメールは非常に便利な反面、いくつかの弱点があります。

弱点1:受け取った人しか情報に触れられない

Eメールは特定の宛先に送付されるメッセージツールなので当たり前の話ですが、情報共有という観点で考えると弱点になります。例えば、本日全従業員宛てに送付されたEメールの内容は、明日入社してくる従業員は触れることができません。

同じEメールを転送してもらうか、誰かに聞くかする必要があるのですが、明日入社する従業員は本日のEメールの存在は知らないので、周りの誰かが気付いてあげないといけません。

弱点2:ビジネスマナーがあり、作成に手間がかかる

Eメールには、相手の名前、簡単な挨拶をして本題に入るというビジネスマナーがあります。1通のEメールを作成する際に必要な時間はそれほど多くないでしょうが、数10通のメールを1日に作成するとなると、それなりの手間になります。

ほかにも、複数の人の議論が行われると情報が錯綜する、添付ファイルの管理が面倒などの弱点があり、こうした弱点を補うコミュニケーションツールが必要になります。

ビジネスチャットやコラボレーションツールを有効活用する

これらのEメールの弱点を補うコミュニケーションツールが、ビジネスチャットです。コミュニケーションの内容はスレッドごとにまとめられ、検索すれば過去の情報にもアクセス可能なため、情報の共有や蓄積ができます。

また、Eメールで必要とされるあいさつ文が不要でリアルタイムにやり取りできることから、コミュニケーションの活性化にも期待できます。IT企業やベンチャー企業を中心に広まり、現在では大企業でも導入が増えています。

また、プロジェクトチームや複数メンバーで顧客対応する場合などは、コラボレーションツールの活用も検討してみましょう。過去の支援事例である製造業の企業では、大手の取引先を担当する営業が多忙で、顧客とのEメールのやり取りの内容が設計部門や製造部門に伝わるのが遅れ、顧客対応や製造に支障が出ていました。

そこで、MicrosoftのコラボレーションツールであるTeamsを導入し、顧客と社内の関係者を同じチーム内に入れて全員参加型のコミュニケーションにしました。その結果、情報伝達のタイムロスが無くなっただけでなく、顧客とのコミュニケーションメッセージのほか、文書や図面などのファイルも一元管理できるようになり、情報流通が一気に改善されました。

また、本社から各支店、本部から店舗など、一方向の伝達型のメッセージであれば、電子掲示板のようなコミュニケーションツールも有効です。Eメールのやり取りではメッセージが埋もれてしまうリスクもありますが、電子掲示板を利用して常時掲示させておけば、目に触れる機会も高まります。

コミュニケーションツールは、各ツールの特徴を理解して使い分けるのが有効な活用方法です。

 

DX経営アドバイザー講座講師
木佐谷 康

 

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