【企業】カスタマーロイヤルティ①
DATE25.09.03
皆様、こんにちは。資格の学校TACで、企業経営アドバイザー検定試験の対策講座講師(担当:企業経営・生産管理)をしている、中小企業診断士の三枝元です。
カスタマーロイヤルティとは、顧客が企業や商品、サービスに対して持つ信頼や愛着のことです。今回からカスタマーロイヤルティについて3回に分けて考えてみたいと思います。
ある顧客が頻繁に利用してくれるからと言ってその顧客が自社を気にいってくれているとは限りません。たとえば、自宅の近所にクリーニング店が1件しかなければ、サービスが気にいらなくても利用し続けるしかありません。
ロイヤルティには、論理的、感情的にその製品やサービスが良いと思うことを示す「態度的ロイヤルティ」と、製品やサービスを繰り返し購買することを示す「行動的ロイヤルティ」があります。その高低により顧客のロイヤルティは4つに分類されます。
<顧客ロイヤルティの4分類>
出所:Dick & Basu(1997)をもとに作成
このうち最も望ましいのは、気にいっているし実際によく利用しているという「真のロイヤルティ」であることは言うまでもないでしょう。
先ほどのクリーニング店の例は、よく利用するけれど気にいっているわけではないということで、「見せかけのロイヤルティ」の例です。この場合、競合店が現れるとそちらに顧客を奪われることになります。よって、顧客満足度を高めて「真のロイヤルティ」を獲得する必要があります。
潜在的ロイヤルティとは、ブランドや商品について気にいってはいるが何らかの理由で購入できない状態を差します。たとえば「憧れのブランドだけど高くて買えない」とか「利用したいけど近くに店舗がない」とかいったことです。
前者の対応策としては分割払いやお試しを促すといったことが考えられますし、後者の対応策としては、ネット販売の導入が考えられます。
企業経営アドバイザー検定試験講座講師
三枝 元